Mimblewimbleの紹介とその概要

暗号資産の技術

暗号資産関係のニュースの中で、

Mimblewimble

というプロトコルの名前を最近耳にした方も多いと思います。
それもそのはず、Mimblewimbleプロトコルを利用した暗号資産、$BEAMが2019年1月3日、$GRINが1月15日に立て続けにローンチされた為です。
(これら暗号資産の概要は後日取り上げます。)
ビットコインに昔から携わってきた著名人たちが絶賛するプロトコルは最近話題になりすぎていると言っても過言ではありません(ちなみに日本でMimblewimbleに注目している方は、技術そのものに興味がある方が多そうです。)。

2019年の暗号資産界隈において間違いなく重要なキーワードになりますので、
以下簡単にMimblewimbleの基本情報を確認してみましょう。

1. Mimblewimbleの基本情報・用語・備考

基本情報用語備考
発明者Tom Elvis Jedusorハリーポッターのヴォルデモート卿
のフランス語版本名
主要開発者Andrew PoelstraBlockstream社の開発者
特徴“No this, no that”Mimblewimbleの特徴
-no addresses …アドレス無
-no visible amounts…送金額は不可視
-no transaction history…取引履歴無
-no reward changes…報酬変更無
-no fixed supply…固定流通無
-no trusted setup…トラスト設定無
-no ring signatures…リング署名無
-no moon math…zk-SNARKsの様な複雑さ無
-no hashcash…ハッシュキャッシュ無
-no ASIC aversion…ASIC耐性無
-no ICO…ICO無
-no premine…プレマイン無
-no instamine…インスタマイン無
-no airdrops…エアドロップ無
-no mining tax…マイニング税無
-no masternodes…マスターノード無
-no room for spam…スパムの余地無
-no middlemen…仲介者無
-no staking…ステーキング無

上記の情報だけ見ても、Mimblewimbleが他の暗号資産と異なり、ユニークな特徴を持っている事や、面白さが伝わるのではないかと思います。他のブログでもそのユニークさは取り上げられているため、Mimblewimbleが世に出された背景等を知りたい場合、以下のブログを参照ください(主に外国サイトの翻訳の様です。)。

Mimblewimbleの歴史 - Mimblewimble.jp
this is a nimble runner in the field of mimblewimble ツ

Mimblewimbleに関するものは発明者のヴォルデモート卿をはじめに、$GRIN(グリンゴッツ銀行)等、今後も色々と出てきそうです。そもそもMimblewimble自体「むにゃむにゃ」の呪文なのですから笑

今回の投稿ではその技術に関して深く取り上げるつもりは全くありませんが、今後、Mimblewimbleのホワイトペーパーベースで、このプロトコルを学ぶために必要な知識等を取り上げていく予定です(その過程で、まず初めにAndrew Poelstraのホワイトペーパーを掲載します。ビットコイン論文と同様にGRINのコミュニティに寄贈するかもしれません。)

以下、ホワイトペーパーの概要部分のみ、今回の投稿で掲載します。
※Mimblewimbleのホワイトペーパーは結構長く日本語だと20ページ程度必要

2. Mimblewimbleのホワイトペーパー翻訳(概要)

Andrew Poelstra

2016-10-06 (commit e9f45ec)

Translated in Japanese from
https://download.wpsoftware.net/bitcoin/wizardry/mimblewimble.pdf
by hakka

概要

 2016年8月2日午前4時30分(UTC)に、Tom Elvis Jedusorという匿名の人物が、ビットコインの研究用IRCチャンネルに現れ、Torの隠しサービス[Jed16]にホストされている文書を投稿した。Mimblewimbleと題されたこの文書では、ビットコインとは全く異なるトランザクションの構築アプローチを持つブロックチェーンの説明がなされており、非対話型のマージ、トランザクションのカットスルー、信頼できるトランザクション、新ユーザーにコインの完全な履歴を要求せずに行う現在のチェーンステートの完全検証、が立証されていた。
しかし残念なことに、その論文は、主要なアイデアについては十分詳細な記述であったものの、セキュリティに関する議論はなく、1点の間違いもあった1。本論文の目的は、オリジナルアイデアを正確に表現した上で、本論文の著者が開発したスケーリングの更なる改善方法を追加することである。
特にMimblewimbleはトランザクション履歴を縮小するが、ビットコインのトランザクション履歴を有するチェーンでは、全てのトランザクションを記録するために15Gbのデータが必要になる(範囲証明を含むUTXOセットは含まない。これを含むと100Gb以上ものデータとなる。)。Jedusorはトランザクション履歴を減少させる方法を未解決のまま残した。そこで、本論文では、その問題を解決し、15 Gbを1Mb未満に削減するために、プルーフオブワークのブロックチェーンを圧縮するための既存の研究と組み合わせるものである。

*grindelwald@wpsoftware.net
1https://www.reddit.com/r/Bitcoin/comments/4vub3y/mimblewimble_noninteractive_coinjoin_ and_better/d61n7yd

3. 今後について(翻訳&逐条的な解説)

実はホワイトペーパーの翻訳は一通り終了しているため、掲載しようと思えばいつでも掲載できる状態にあります。ただし、私自身の知識が足りない部分が多く、翻訳の品質が低いために、現在掲載を留保している状態です。もしそれでも要望があるのならば、早めに掲載をする予定です。

また、時間が許せば先述の通り、Mimblewimbleについてセクションや定義ごとに逐条的な解説をしていく投稿を行う予定です。一般の方がこの論文を理解しようとすると、ビットコイン論文以上に学ぶことが多いのは確実であるため、投稿する場合は大容量かつ懇切丁寧に過ぎる様なものになりそうです笑

2019年に間違いなくホットなキーワードとなるこのプロトコルは、
今後暗号資産に携わる上で学習しても損がない事は間違いありません!

4. 追記

上記の通り、全翻訳を行いました。

Mimblewimbleのホワイトペーパー全翻訳
Mimblewimbleのホワイトペーパーの全翻訳版をGithub上にアップロードしました。 訳が不自然な部分は多々あるとは思いますが、注目されている技術にも関わらず、なかなか日本語情報が多くなる傾向にはないと考えられますので...

大変有望なプロジェクトでさえも、ホワイトペーパーの翻訳まで出回る事は中々ないため、先行して公開した次第です。Bitcoin.orgの翻訳等も同様ですが、誰かが始めないと何も変わらないのが暗号資産界隈ですので、今後も自分の興味があるプロジェクトには積極的に携わって行きたいと思います。

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